コムデギャルソンは、81年のパリコレデビュー以降、世界のアヴァンギャルドブランドの基礎を築いた日本が誇るトップブランド。マルタンーマルジェラ、アンードムスメステールなどアントワープ派の服に川久保の影響が色濃く残っているのは有名な話。日本では、すべてのインディーズブランドが何らかの形で彼女の影響を受けているといっても過言ではない。毎回、メッセージ性やインパクトの強い服を発表し続け、今なお絶大な影響力を持ち続ける。その先進性は他のブランドの追随を許さず、「2年後にギャルソンのやったことが大流行する」といわれるほど。数年前から、コピー商品の氾濫を防ぐため、コレクション情報誌にギャルソンの写真が載せられなくなっている。コレクション自体も数百人規模の小会場で開かれるため、限られたバイヤーやジャーナリストしか入れない。最近ではコレクションを紹介する雑誌も入れない状況。また、ファッション好きの人なら、避けて通れないステータスブランド。しかし、価格帯が高いため、ファッション好きの人しか着られないブランドでもある。文化人、芸能人、業界人に圧倒的な人気を誇る。ギャルソンを着ると、アーティストでなくても、アーティストぽく見えてしまうのがミソ。
アジア系のSPAも驚異である。トピー、シーム、そしてエスプリに続き、香港の大手SPAジョルダーノが日本へ進出し、多店舗展開を始めたのが二〇〇一年からである。多店舗化に伴い、体制整備に入っている。すでに一号店は東京・原宿に、首都圏の旗艦店ともいえる店を開設。次いで大阪・梅田や千葉・船橋というように、大型店を出店している。計画によると、二〇〇二年には日本だけでも二〇店舗出店すると発表している。ジョルダーノといえば、一九九二年に一度進出したが、すぐに撤退、今回が二度目の参入である。前回は単品売場が中心であったが、今回はコーディネート提案に主体がおかれている。かつて同社のノウハウを学んだのが、ユニクロの柳井氏だ。それだけにユニクロとの競合は避けられないだろう。同社の特徴とするところは、度を重視した商品政策である。マーチャンダイジングである。毎週、新商品を企画し、対応するといったスピードと、鮮アイテムはシャツやジーンズなどが基本で、流行に合わせた。
映画の重要な点は、役者が明確に種分けされている点にある。波止場を牛耳る悪漢(支配者)と、労働者たち(被支配その支配者と被支配者の服装もまた明確に種分けされて支配者側はクラシックスーツ、被支配者側はすべてカジュアル、つまり港の雨や風を凌ぐための自由な服装である。つけ加えるなら悪漢と労働者の間に牧師、つまり祭服を配置したところも、エリアーカザンの腕の冴えであろう。この支配者と被支配者の服装の構図は、古くはヨーロッパの貴族と庶民の服装の構図とまったく変わらない。支配者は支配者らしく金のかかった衣服を、被支配者は雨露を凌ぐための自由な衣服で、両者の衣服の目的は初めから異なっている。エリアーカザンが、もし悪党たちにも労働者の服を着せてしまったら、支配者と被支配者の区別が消失してしまう。労働者たちは、あまり深く詮索もせず、カジュアルな発想で、その日の仕事のための衣服を選択し、悪党たちは、その日のビジネスのために、慎重にスーツとネクタイを選ぶ、その相違である。そう考えていくと、ビジネスのためのクラシックスタイルに対して、仕事のためのカジュアルスタイルという「波止場」のコスチュームは、きわめてリアリティがある。いずれにせよ、カジュアルという言葉の中に、自由という発想が含まれていることは確かで、もしそうであれば、ここでもうひとつカジュアルスタイルの定義づけができる。カジュアルスタイルとは、クラシックスタイル以外の、すべてのもの。私は、この範躊に裸も入れていいと思っている。なぜなら人の裸は、もし自分一人であれば、その人にとって、もっとも自由なスタイルだからだ。もっともカジュアルなスタイルは裸である。